モバイルバッテリーの使い方。選び方や注意点も徹底解説|コラム



家電量販店やコンビニなどで購入した、モバイルバッテリーの正しい使い方がわからず、自己流で使っている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、初心者が自己流になりがちなモバイルバッテリーの使い方をはじめとして、選び方や充電できない時の原因と対処法などを詳しく解説します。
この記事を読むことで、モバイルバッテリーの正しい使い方がわかり、外出先での充電トラブルに悩まされない、快適な毎日が手に入るでしょう。
モバイルバッテリーの基本的な使い方 7ステップ

ここでは「モバイルバッテリーの使い方が合っているか不安」という悩みを解消するため、基本的な使い方を7つのステップに分けて具体的に解説します。
- 充電用ケーブルのタイプを確認する
- モバイルバッテリーのUSBポートを確認する
- モバイルバッテリーを充電する
- LEDランプで充電状況を確認する
- 充電完了後、スマートフォンの充電ポートに接続する
- LEDランプが点灯していることを確認する
- スマートフォンへの充電完了後、ケーブルを取り外す
手順通りに進めれば、誰でも迷うことなく、安全にスマートフォンを充電できるようになるでしょう。
1. 充電用ケーブルのタイプを確認する
モバイルバッテリーをすぐに使う前に、充電用ケーブルのタイプを確認しましょう。
充電用ケーブルとは、モバイルバッテリー本体とiPhoneやAndroidスマートフォンをつなぐケーブルのことです。接続するポート(差し込み口)の形状は各機器で異なります。たとえば、スマートフォンにはLightningやUSB Type-C、microUSBがあります。
お手持ちの機器を確認し、正しいケーブルを用意しましょう。
2. モバイルバッテリーのUSBポートを確認する
ケーブルの種類を確認したら、次にモバイルバッテリーのUSBポートを確認しましょう。
USBポートは、バッテリー本体に電気を蓄えるための入力(Input)ポートと、スマートフォンへ電気を送るための出力(Output)ポートの2種類があります。
多くの製品ではポートの近くに「IN」「OUT」と小さく表記されているので、簡単に見分けられます。万が一、ケーブルを間違ったポートに接続すると充電は行われません。必ずUSBポートを確認し、間違えないようにしましょう。
h3:3.モバイルバッテリーを充電する
次に、モバイルバッテリーの充電をしましょう。
モバイルバッテリーの充電方法は、主に2つです。
1つ目は、ACアダプターを使って壁のコンセントから充電する方法です。高出力のアダプターを使えば安定した電力が供給でき、比較的短時間で充電が完了します。
もう1つは、パソコンのUSBポートから充電する方法です。オフィスやカフェなど、コンセントが使いづらい場面でも対応できるのが利点です。しかし、パソコンのUSBポートは出力が低いため、充電に時間がかかります。
使う場所や目的に応じて、充電方法を使い分けるとよいでしょう。
モバイルバッテリーの正しい充電方法とは?長く使うための方法や商品の選び方を解説
4.LEDランプで充電状況を確認する
モバイルバッテリー本体の充電中や使用前には、LEDランプで充電状況を確認する習慣を身につけましょう。
LEDランプを見れば、バッテリーの残量がどのくらいあるのか、充電がどのくらい進んでいるのかを一目で把握可能です。多くのモバイルバッテリーでは4つのLEDランプが搭載されており、ランプ1つ点灯で残量25%、2つで50%というように、おおよその残量を示します。
製品によっては、残量を数字で正確に表示するデジタルディスプレイ付きのタイプもあります。説明書で表示方法を確認しておくと、より安心して使用できるでしょう。
5. 充電完了後、スマートフォンの充電ポートに接続する
モバイルバッテリー本体の充電が完了したら、スマートフォンを充電します。
充電ケーブルの片側をモバイルバッテリーの出力(Output)ポートにしっかりと差し込みましょう。もう片方の端子は、スマートフォンの充電ポートに接続します。
たったこれだけの接続作業で、外出先でも安心してスマートフォンの充電が開始できます。
6. LEDランプが点灯していることを確認する
スマートフォンにケーブルを接続したら、充電が正しく開始されたかを必ず確認しましょう。
確認するポイントは以下の2つです。
- スマートフォンの画面が点灯し、電池マークの中に稲妻のような充電中アイコンが表示されているか
- モバイルバッテリー本体のLEDランプが点灯しているか
LEDランプの点灯は、バッテリーからスマートフォンへ電力が正常に送られている証拠になります。もしケーブルをつないでも充電がはじまらない場合は、モバイルバッテリーの電源ボタンを一度押してみましょう。
7. スマートフォンへの充電完了後、ケーブルを取り外す
スマートフォンの充電が完了したら、ケーブルをスマートフォンとモバイルバッテリーの両方から取り外します。
最近のスマートフォンやモバイルバッテリーには、満充電になると自動で電流を止める過充電防止機能が搭載されているため、つなぎっぱなしにしてもすぐにバッテリーが劣化する心配は少なくなっています。
しかし、バッテリーを長持ちさせる観点では、充電完了後は速やかにケーブルを外すのがおすすめです。
モバイルバッテリーの寿命を延ばす正しい使い方

ここでは、モバイルバッテリーの寿命を延ばす正しい使い方を解説します。主なコツは、以下の3つです。
- 過充電と過放電を避ける
- 長期間使用しない場合でもバッテリー残量を0にしない
- 充電中はスマートフォンの使用を避ける
大切に使っているつもりでも、使い方次第で寿命が短くなりかねません。正しい使い方を理解し、モバイルバッテリーの劣化を防ぎましょう。
モバイルバッテリーの寿命とは?充電できないときの対処法と長持ちさせるコツ | コラム
過充電と過放電を避ける
モバイルバッテリーの寿命を延ばす効果的な使い方は、バッテリー残量を常に20%から80%の範囲に保つことです。
モバイルバッテリーに内蔵されているリチウムイオン電池は、満充電(100%)や完全放電(0%)といった極端な状態で最も大きな負荷がかかり、劣化が進みやすくなる性質を持っています。
たとえば、夜通し充電して満充電のまま放置したり、外出先で残量が0%になるまで使い切ったりするのは、バッテリーへダメージを与えかねません。
LEDランプが1つだけ点灯している段階(約25%)で充電をはじめると、バッテリーへの負荷を抑え、長持ちさせることにつながります。
h3:長期間使用しない場合でもバッテリー残量を0にしない
モバイルバッテリーを日常的に使わない場合は、バッテリー残量を50%程度に保ち、直射日光の当たらない涼しく乾燥した場所で保管しましょう。
絶対にやってはいけないのは、残量0%のままで長期間放置することです。過放電といわれる状態であり、バッテリー内部の素材が深刻なダメージを受け、二度と充電できなくなる可能性があります。防災バッグに入れている場合でも、定期的に残量を確認しましょう。
充電中はスマートフォンの使用を避ける
モバイルバッテリーでスマートフォンを充電しているときは、動画視聴やオンラインゲームなど、スマートフォンの使用を避けるのが重要です。
充電と放電を同時におこなう「ながら操作」は、スマートフォンとモバイルバッテリーの両方に大きな負荷をかけます。また、本体が熱くなる原因となる熱は、リチウムイオン電池の劣化を早めます。
充電する際は一度スマートフォンを休ませ、充電に専念させるのが、双方のバッテリーを長持ちさせるポイントです。
モバイルバッテリーを使う際の注意点

モバイルバッテリーを安全に使うために、必ず知っておきたい3つの重要な注意点を解説します。
- 極端な高温・低温環境で放置しない
- 異常な発熱を感じたら使用を中止する
- 飛行機へ持ち込む際は事前にルールを確認する
モバイルバッテリーは便利な一方で、内部にはリチウムイオン電池が使われており、使い方を誤ると危険な事故につながりかねません。注意点を理解し、自身と大切な機器をトラブルから守りましょう。
極端な高温・低温環境で放置しない
モバイルバッテリーは、真夏の車内や直射日光が当たる窓際など、極端に高温になる場所には絶対に放置しないようにしましょう。
内部のリチウムイオン電池は高温に晒されると性能が劣化するだけでなく、本体が膨張したり、最悪の場合は発火したりする危険性があります。
また、氷点下といった極端な低温環境も性能を低下させ、本来の力が発揮できない原因となります。
モバイルバッテリーはスマートフォンと同様に、熱や寒さが苦手な精密機器です。常温環境で保管・使用するよう心がけましょう。
異常な発熱を感じたら使用を中止する
モバイルバッテリーが手で持てないほど熱くなったり、いつもと違う熱さを感じたりした場合は、危険なサインです。
直ちにケーブルをすべて抜き、使用を中止してください。正常な使用でも多少は温かくなりますが、異常な発熱は故障が原因である可能性が高いです。使い続けると、バッテリーの膨張や発火、接続しているスマートフォンの故障にもつながりかねません。
異常を感じたバッテリーは絶対に使用せず、適切な方法で処分しましょう。
飛行機へ持ち込む際は事前にルールを確認する
旅行や出張で飛行機に乗る際、モバイルバッテリーの扱いにはルールが定められています。
安全上の理由から「預け荷物」にすることは固く禁止されており、必ず「機内持ち込み」をしなければなりません。また、2025年7月8日からは協力要請事項として、以下2点が講じられました。
- モバイルバッテリーを座席上の収納棚に収納しないこと
- 機内でのモバイルバッテリーから携帯用電子機器への充電又は機内電源からモバイルバッテリーへの充電については、常に状態が確認できる場所で行うこと。
引用先:国土交通省「モバイルバッテリーを収納棚に入れないで! ~7月8日から機内での取扱いが変わります~」
出発前に利用する航空会社のウェブサイトで最新の規定を調べておくとよいでしょう。
モバイルバッテリーが充電できない時の原因と対処法

ここでは「モバイルバッテリーをつないだのに、なぜか充電がはじまらない」という、陥りがちなトラブルの原因と対処法を解説します。
試してみるべき対処法は、以下の通りです。
- 接続ポートのホコリや汚れを確認する
- モバイルバッテリー本体の熱が冷めるまで待つ
- スマートフォンや接続機器を再起動もしくは電源を入れ直す
- ケーブルとアダプターを交換する
故障だと諦める前に試してみると、解決できる可能性があります。
接続ポートのホコリや汚れを確認する
モバイルバッテリーで充電ができないときに、確認してほしいのが接続ポートのホコリや汚れです。
カバンの中に入れて持ち運ぶモバイルバッテリーのポートには、気づかぬうちに衣類の繊維やホコリが溜まり、接触不良を引き起こしている場合が少なくありません。
接続ポートの中を明るい場所で覗き込み、ゴミが見えたら、綿棒やマイクロファイバークロスで拭き取るのが安全な対処法です。
ピンセットなど金属製のもので掻き出すと、内部の端子を傷つけ完全に故障させてしまうおそれがあるため、絶対にやめましょう。
モバイルバッテリー本体の熱が冷めるまで待つ
多くのモバイルバッテリーには、本体が高温になると自動的に機能を停止する保護回路が内蔵されています。これは故障ではなく、熱によるバッテリーの劣化や事故を防ぐための正常な働きです。
涼しい場所にモバイルバッテリーを移動させ、熱が冷めるまで待ちましょう。早く冷やそうと冷蔵庫に入れると内部で結露が発生し、故障の原因となるため厳禁です。
スマートフォンや接続機器を再起動もしくは電源を入れ直す
充電できない原因はモバイルバッテリーやケーブルではなく、充電される側のスマートフォンにある可能性も考えられます。
接続しても充電マークが一瞬しか表示されなかったり、全く反応がなかったりする場合、スマートフォンのソフトウェアが一時的な不具合を起こしている可能性があるため、再起動してみましょう。
もしくは、スマートフォンの電源をオフにし、再度電源を入れ直します。一度再起動や電源オフにすると、システムがリフレッシュされ、充電に関する不具合が解消されるケースは少なくありません。故障を疑う前に、試してみましょう。
ケーブルとアダプターを交換する
最後に疑うべきは、充電ケーブルやACアダプターです。とくに充電ケーブルは、日々の抜き差しや折り曲げによって、外見上は綺麗でも内部で断線している場合があります。
他に正常に動作することがわかっているケーブルやACアダプターがあれば、交換して充電を試してみましょう。もし別のケーブルで充電できれば、原因は元のケーブルの故障だと特定できます。
モバイルバッテリーの選び方

最後に、モバイルバッテリーの選び方を解説します。使い方も大切ですが、自分にあったモバイルバッテリーを選ぶことも、日々の充電を快適に行うためには欠かせません。
モバイルバッテリーを選ぶ際のポイントは、以下の通りです。
- 容量
- 急速充電対応の有無
- 持ち運びしやすい重量・サイズ
- 安全の証「PSEマーク」の表記の有無
- ワイヤレス機能搭載の有無
「種類が多すぎて、どれを選べばいいのかわからない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
容量で選ぶ
モバイルバッテリーを選ぶうえで基本となるのが、バッテリーのスタミナを示す「容量(mAh)」です。
自分の使い方に合わない容量を選ぶと、足りなかったり、重すぎて持ち運ばなかったりなどの失敗につながります。毎日の通勤・通学で安心したいなら、スマートフォンを2〜3回充電できる10,000mAhがおすすめです。
念のため備える程度なら、軽量で持ち運び便利な5,000mAh、旅行や出張で複数回・複数台の充電を考えるなら20,000mAh以上の大容量モデルが適しています。
自身の利用シーンを考え、最適な容量を選びましょう。
急速充電対応があるものを選ぶ
短い時間で効率よく充電したいなら、急速充電対応があるモバイルバッテリーがおすすめです。
しかし、急速充電の恩恵を受けるには、スマートフォン本体やモバイルバッテリー、USBケーブルの3点すべてが同じ急速充電規格に対応している必要があります。購入時は機器の規格を必ず確認しましょう。
持ち運びしやすい重量・サイズを選ぶ
モバイルバッテリーは、持ち運びやすい重量やサイズのものを選ぶのが大事です。一般的に、10,000mAhモデルの重さは約200g前後で、スマートフォン1台分前後の重さです。一方で、20,000mAhを超えると400g前後になり、重さを感じます。
毎日ポケットに入れて手軽に持ち運びたいのか、カバンに入れて多少の重さは許容できるのか、自身の使い方を想像しながら最適な一台を選びましょう。
安全の証「PSEマーク」が表記されているものを選ぶ
安心してモバイルバッテリーを使い続けるには、安全の証であるPSEマーク表記があるものを選びましょう。
PSEマークは日本の電気用品安全法にもとづき、安全基準をクリアした製品のみ表記が許可される信頼の証です。
国内で正規販売されている有名メーカーの製品には表記されていますが、ネット通販で見かける極端に安価な製品には注意が必要です。価格だけでなく、PSEマークの有無を必ず確認してから購入しましょう。
ワイヤレス機能が搭載されたものを選ぶ
ケーブルの抜き差しや持ち運び時のコードの絡まりが煩わしいと感じる方には、ワイヤレス充電機能を搭載したモデルがおすすめです。
しかし、ワイヤレス充電はケーブルを使った有線充電に比べて充電速度が遅く、エネルギーのロスも大きいという側面があります。
速さよりも手軽さを重視するなら、ワイヤレス充電機能を搭載したモバイルバッテリーを検討してみましょう。
モバイルバッテリーが必要なときは レンタルもおすすめ
モバイルバッテリーを「たまにしか使わない」「持っているけれど、外出先で充電が切れてしまった」という経験はありませんか。
そのようなときに便利なのが、街中で手軽に借りられるモバイルバッテリーレンタルサービスです。自分でバッテリーを購入・管理する手間がなく、必要な時だけ数百円で利用できるため、荷物を減らしたい方や急な電池切れで困った方に大変便利です。
「ChargeSPOT(チャージスポット)」は、コンビニや駅、商業施設など全国の至る所に設置されています。使い方は簡単で、スマートフォンのアプリでQRコードを読み込むだけ。
モバイルバッテリーには、iPhone用、USB Type-C、Micro-USBの3種類のケーブルが付属しているため、手ぶらでも安心です。借りた場所と違うステーションでも返却できるため、移動しながらの充電にも最適です。モバイルバッテリーの購入を迷っている方は、まず一度ChargeSPOTの手軽さを試してみてはいかがでしょうか。